李 英美

サービスを売り始めた中国飲食企業

 北京で企業訪問が終わって、「海底?」という火鍋のお店に行く予定で、タクシー運転手に「海底?」と知ってますと聞いたところ「知っているよ、海底?が売っているのはサービスだよ。」と回答してくれた。「サービスを売っている?中国企業が…」と日本で8年間生活して中国に帰国する度に中国のサービス業に従事しているスタッフたちの態度にイライラする私にとっては「サービスを売っている中国企業」のイメージが想像しにくかった。

  「海底?」に着くと、すぐスタッフに3階へ案内された。毎日込んでいると聞いて今日は並ばなくてラッキーと思ったが、中に入ってみたら2階から3階にかけて、廊下の小さなテーブルに座って待っている人が散見された。我々も当然3階の廊下にある小さなテーブルに案内されたが座るとすぐにおしぼりとお茶、果物などを出してくれた。そして番号札を渡され、となりにはきちんと現在何番まで案内されたかを随時更新してくれる電子看板があった。またお店中を回ってみたら、待っている顧客のためにネイルコナーやインタネットコナーなども設けておりこれまたびっくりした。

 15分程度経って食事テーブルに案内され火鍋が登場。火鍋素は袋に入れて開封していない状態で火鍋スープと一緒

に登場して少しほっとした。(これは過去の火鍋のお店では火鍋素を繰り返し利用しているという噂への対策であった)。その後タレコーナーに行き自分の好みでタレを配合することを案内された。タレを取る時不注意でタレが茶碗の周辺に付いてしまい、内心ティッシュがあればと思った瞬間、角にティッシュがおいてあることに気が付きさすがと思った。また常に笑顔を失わず顧客のニーズを見極め、顧客から声をかけられる前に対応してくれるスタッフたちなど全てが感動的だった。そろそろ食事が終わるタイミングに、我々のテーブルを担当してくれたスタッフから声をかけられた。後10分で本日自分の勤務は終了するそうで、引き継ぎのスタッフを丁寧に紹介され、もう一回「!!」。

 中国の民営企業がサービスの大切さに気が付き、サービスを売り始め、また想定以上のサービスを提供できるということは決して13億人の消費市場を狙う外資系企業にとっては決して無視できることではないと思う。

 

?「海底?」概略?

「四川海底?餐?股份有限公司」は1994年に設立された四川火鍋を運営する民営企業で、「海底?」という文字とおり海の底から取るという意味である。設立されてから19年以来、既に北京、上海、西安、鄭州、天津、南京、杭州、深セン、厦門、広州など全国21ヵ所の都市に81の直営店舗を展開しており、傘下に19,000人の従業員を抱えている。現在は4つの大型現代化物流配送基地と一つの火鍋の素の生産基地も有している。当該企業は既に中国国内と海外で注目するブランド企業に発展され、中国国内の媒体だけではなく、アメリカ、イギリス、日本、韓国、ドイツ、スペインなどの多国の主流媒体にも報道されたことがある。

コメントをどうぞ